イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

アツくてごめん~なくしていいのか続編~

子どもの通っている小学校で、運動会の鼓笛隊がなくなるかもしれない、

という話を数日前にここで書きました。

同級生や、地域の人、すでに子どもが中学生になっている子のママなど、

この3日かけて、数人に意見を求め話を聞きましたが、

やっぱり一様に

「さびしい!!」

「ショック!」

「なくさないでほしい。」

との意見。

「なくさないですむなら協力するよ」

とまで言ってくれるママまで!

 

近隣小学校のママに聞いたところ、

なんと隣の小学校では来年度は鼓笛はあるそうな!

ええっ?!!

これまた驚きですよ。

なんで?!

市からの決定事項ではないってこと?

 

と思い、市の教育委員会に確認の電話。

働き方改革として、各学校で色々な面での仕事量を減らす、

 ということは通達してありますが、それは各々の学校の裁量に任せる、

 としてあります」

との返事。

つまり、今回の運動会の縮小・鼓笛の廃止は学校が決めたことなんですね。

 

では、と思い学校に問い合わせ。

教頭先生がお出になったので、お忙しいところ申し訳ありませんが・・・・

とことわってから、鼓笛をなくすことになった経緯についてうかがいました。

こたえはひとつ。

「練習時間が確保できない」

でした。

ほんっとにキツキツで練習していて、

全然練習時間が確保できないんだそうです。

例年では5月の末に運動会ですが、

今年は5月のあたまに運動会だそうな。

そう思うと、全然練習できずに本番になる、ということなのだそうです。

それが一番の理由だとのことでした。

実際に、衣装の数枚はサイズが足りていないということもおっしゃってはいました。

 

「教頭先生、子どもたちの鼓笛演奏は地域の宝です。

 一度失われたら、もう再現できない音の記憶であり、音の風景なんです」

切々と教頭先生に電話越しで訴えました。

先生方の仕事の忙しいことは、充分過ぎるほどわかるし

本当に頭が下がる思いをつねづね持っています。

でも、なにもいちばんの花形からなくさなくてもいいじゃないですか。

小さい頃から知っているあの子もこの子も、

こんなに大きくなったんだな~と、

地域の人たちもしみじみと成長を感じるひとこまなんです。

低学年の頃から、6年生になったらあんなにカッコイイことができるんだ!と憧れて、

それでやっと自分たちの代になって、本番で衣装着せてもらって、

言ってみれば小学校時代で一番の晴れ舞台ですよ。

大人になった時、友達の笑顔を思い出し、

先生に叱られたことも懐かしく思って・・・・

その思い出の中心にあるのが、6年生の運動会じゃないですか?

運動会は、前日準備などでPTAも借り出され、

入退場門の穴掘りうんぬん、大変な思いをしても、

保護者としては、子どものためならと思ってがんばれるんです。

それなのに、鼓笛やめますなんてそりゃないですよ。

落胆の一言です。

学校は、机の上の勉強だけじゃないですよね?

その時は、なんでもないように思えることが、

実はほんとうはかけがえのないものだったりするんですよ。

大人になった自分を支えてくれるのは、

子ども時代の思い出なんです。

鼓笛を存続させるために私たち卒業生や地域が、できることはありませんか?

 

教頭先生は、あいづちを打ち、時にうんうんうなりながら、

私の訴えを聞いてくださいました。

すでに決定事項とはいえ、こういう声があがってくることは予想してはいたこと、

今年度の運動会が終わった時に、

近隣小学校の動向も踏まえて、鼓笛はどうするかずっと話し合いが続いていたことなども打ち明けてくださいました。

「人様にお見せするからには、それなりのレベルに達していないといけないしね・・・」

と教頭先生がおっしゃったので、

「正直なところ、地域も親も、出来は期待なんてしてないですよ。

 校歌+ドラムマーチで校庭一周だけでもいいじゃないですか。

 それだってじゅうぶん、見ているほうは嬉しいです。

 やめるのは簡単です。細くていいから、続けてほしいんです。」

私も一生懸命、一語一語に思いを乗せて伝えました。

 

ここでは「うん」という返事ができない内容でもあるし、

また、すでに決定された状態で来年度の見通しも持っているので、なんとも・・・

と教頭先生。

そりゃそうですね。

「非常に難しいですが・・・・”こういった希望・ご意見があった”、ということは校長に伝えます」

とのことで、私も、お時間いただいたことへのお礼を言ってお互いに電話を切りました。

 

たかが、鼓笛かもしれない。

でも、黙ってたらなくなっちゃう。

 

声を大にして言います。

「伝統をなくさないでーーーーーー!!!!!

 子どもたちから、思い出の種をとりあげないでーーーーーーー!!!」