イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

5年目のテニス

長男、今年度初のテニス大会。

毎年、お祭り2日終えてからの市内テニス大会。

海の日がらみの3連休は、この4年間、いつもこんなだったことに気が付く。

毎年毎年暑くてしんどかったな。

でも今年は雨でした。なかなかあけない梅雨です。

 

さて長男のプレーを見るのはじつに1年ぶり。

私は去年の市内大会以来、試合を見に行っていません。

下のきょうだいたちがうるさくて間が持たないからです。

大会の送り迎えさえ父ちゃんにまかせっきり。

それに、「見にこなくていいよ」と言われることも増えてきました。

それで一年ぶりにみた長男のテニス。

見違えるほどのプレーをするようになっていました。

テニスのルールをちょっと説明しますと、サーブは2球打つことができ、

一球目がフォルトだった場合は二球目を打つことができます。

誰でも一球目はだいたい速くてきわどいコースで狙っていくため、

ネットにかかったり、ギリギリでフォルトになったり。

一球目がミスショットだった場合は、二球目は確実に入れたいので、

ゆるいけれど回転がかかったサーブを入れて行きます。

私の中で長男は、サーブすらまともに入らないイメージが強く、

また、ミスショットが多いという未熟な感じのままだったのですが、

サーブを確実にきめていく様子は、まるで別の子を見ているようでした。

打球にパワーがあるとは言い難いけれど、

去年とは比較にならないくらいに上達していました。

5年生くらいになると筋力がついてきて見違える、という話を聞いたことがありますが

まさにそんな感じでした。

 

今回の大会は、ペアがクラブ内にいなかったため、

近隣チームの子と組むことになり、

見ず知らずの同い年の子とのペア。

勝手もわからないし、性格もわからない。

プレーの最初は色々考えたようですが、

途中から”後衛の自分がフォローしなければ”

”もしかして自分のほうがキャリアが長いのかも”と悟ったらしく、

そこからの動きは見違えるようでした。

対戦相手のミスのときには「ラッキー!」と自分から声を出して勢いをつけ、

ペアの子のファインプレーには自分からハイタッチを求め「ナイスファイトー!!」

どんどん声をかけていきます。

あんたってそういうキャラだった?!

驚きました。

 

第一試合はファイナルセットまで互角だったのですが、

最後、自分のミスショットで敗退。

悔し泣きしておりました。

泣いている長男に、コーチ笑顔で一言、

「初めて組むペアだからね、やりづらかったかな」。

やさしい一言。

その後の試合は、第二試合はめっちゃ強いチームと当たり、

後衛の長男は右に左にゆさぶりかけられ、

ダッシュもスライディングもしてほんとによく食らいついたけど

相手の打球も速くて足が間に合わず、ストレート負け。

第三試合は初心者チームと当たり余裕でストレート勝ちという、

なんとも10か0な戦績でした。

 

余談ですが、テニスの応援ってすっごいお行儀いいんですよね。

ナイスプレーには拍手、

観戦中は基本的に野次なんて飛ばさないんですよ(笑)

野球部あがりの私は

「ヘイヘイ、ピッチャーびびってる!」などという精神的ゆさぶりとか当たり前で、

”相手サーブ入んねえぞ~!”(もちろん言ってませんが)なんて時々言うのかな?と思ったら

長男と父ちゃんに

「それはありえねえ!」と言われました。

野球の場合、盗塁などしてアウトかセーフがわからん場合は、自チームに都合のいいほうを叫ぶのなんて当たり前で、

アウトの場合だって「セーフ!!!」とベンチは叫ぶもんなんですが

テニスではギリギリインの球を味方の応援が「アウト!!」などと叫ぶのはお行儀悪すぎるらしい。

なので、競技のもつお行儀のよさに改めて唖然。

皇室のかたがたが、テニスやってる理由がわかった気がしましたね(笑)。

野球部仕込みのガツガツ系声援は論外とのことなので

昨日は黙って観戦しておりました。うずうずしたけど。

 

私は、長男に何の期待もしていないし、

好きなことをやってくれればいいと思ってずっと育ててきました。

サカナだろうが鉄道だろうが、なんでもいい。

好きなものを、とことん。

ただ本人が、運動は苦手だと思い込んでいるようで、

それは惜しいなと思っていました。

5年かけてあそこまでじっくり伸びられたというのは、

かなり自信を持っていいのではないかなと感じました。

そりゃ、リレーに出たり、大会で表彰されたり、

そういうのとは無縁でしょうが、

大人になると、晴れがましい舞台なんてのはほんとになくって、

仕事ってのは基本的に地味で、負け続けても腐らずに日々を送る、

そういうことのほうが多い・・・・

継続することが力になるとしたら、

たとえ表彰台に上ったことがなくても、続けられたということが

いつか大人になった時に本人にとっての自信になるのではないかと、

そんなことを父ちゃんとゆうべ話しました。

 

向き不向きは誰にでもあって、

ちょっと練習しただけで、仲間を追い越していくような、

いわゆる才能のあるやつというのもいるけれど、

結局、泥臭くても努力をし続けた人というのは

折れない心と、他人へのやさしさや共感は磨かれていくんじゃないかな・・・

そんな話をしていたら父ちゃんひとこと

「つまりあいつは、エースは夢のまた夢だけど、主将向きってことだよ」

と(笑)。

そうね。人の気持ちがわかって、仲間の努力を認めるっていう点で、

主将向きでしょう。

テニスがつくってくれた長男の一面。

スポーツは勝ち負けの世界だけど、それ以上のものを得させてもらっていると感じました。

いつも優しいコーチに感謝!!