イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

その道はながくまた愉しい

生前お世話になった書道教室のおじちゃん先生の仏前に

道教室の開塾の報告をと思って、

子ども時代から通っていた書道教室へふらりとお線香をあげに行きました。

おじいちゃん先生はすでに10年近く前に亡くなられたのですが、

今は娘さんがあとを継いでいらっしゃいます。

それで、お線香をあげたあといろいろ話していたら、

不要の机が5台もあり譲ってくれるというので雀躍りしました。

倉庫にあって、捨てようと思ってた!あげるよ~と言われ、

これはもうおじいちゃん先生からのプレゼントだな~と思えて、

感謝で胸がいっぱいになりました。

(先日のテーブルと座布団の件でご連絡くださったみなさま、お気遣い本当にありがとうございました!! 座布団はまだまだ募集中でございます!)

 

道教室を開くと決めてから、

なんとなく私の中で書道への意識が変わりはじめました。

放送大学のスクーリング授業に「書道」という単発科目を3つも発見し、

ものすごく参加したい気持ちが起こり、自分でもびっくりしました。

書きたい!という気持ちが起こったのです。

というのも先日、水戸の偕楽園弘道館へ家族で行った時に、

目に入る書という書がことごとく上手で、

自分がいかに未熟か思い知ったのです。

偕楽園好文亭内の説明書きが、ほとんど手書きで大変美しく、

また、弘道館ではでっかい「尊攘」(尊王攘夷の意)の文字と、

徳川最後の将軍・慶喜の掛け軸に感動。

うまい!

昔の人って、筆の他に筆記用具がなかったからなんでしょうけれど、

本当に字が上手ですね。

特に、慶喜は文化人だったとのことですから書が特別に上手かったようですが。

★参考までに弘道館のHPはこちら↓

弘道館〜日本最大規模の藩校 江戸時代の総合大学〜 (茨城県水戸市) – 観光いばらき

 

よくよく考えたら、スクーリングでわざわざ東京くんだりまで行かなくても、

自分で自宅で取り組めばいいじゃないかと気が付き、

善はいそげ、さっそく臨書の基本のキと言われる「蘭亭」の手本をお取り寄せ。

大昔(300年代らしい)の中国の書聖が書いたものだということです。

それから、私は行書は得意なのですが、草書は勉強不足。

「五骵字類」という、楷・行・草・隷・篆 の5つの字体を網羅した辞書のようなものを買いました。

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すごいわ~。アートだ~!

見ているだけでわくわく。

 

何十年も書道で食べているお師匠の先生ですら

「どうもこう、作品展に向けてこれでいいと思えるところまで仕上がらなくて」

と言うくらいなんですから。

書の世界はながく愉しい世界なわけなんですよ。

教室に来てくれる子どもたちには(もちろんおとなも大歓迎)

筆は楽しいと思ってもらいたい。

上手い下手を超えて、

表現の世界を、たのしいと思ってもらいたい、

そう、心から思っています。

そんな気持ちを忘れず、ゆるゆる、長く続けていきたいです。