私は、保育園の先生としては当然ながらペーペーで、
まだまだ初心者マークではありますが、
ひとつだけ特技があります。
それは、子どもの「長泣き」がへっちゃらなこと。
どんな大声で長く泣かれても、案外平気です。
地団太踏まれても、ひっくり返られても、
そうか、この子は今、たまらなく泣きたいんだなあ~
すごいエネルギーだなあ~と、見ていてしみじみ思うくらいで、
困った気分にはほとんどなりません。
むしろ、うらやましいくらいです。
大声でわんわん泣くなんて、大人になったらできないですよね。
子どもの特権です。
昨日のうちのチビ太。
夕方に保育園にお迎えに行ったら「まだ帰りたくない~~~~!!」
と泣きだし、ブロック片手にゴネにゴネて、
結局20分くらいわあわあ泣いていました。
ひとまず私が抱えて下駄箱まで来たら今度は
「おんぶして~!靴はかない~~~!!自転車のりたい~~~!!」
と再び大泣き。なんで自転車?(笑)
下駄箱の隣が職員室なので、お仕事中だった園長先生(園長先生は女性です)が
「おやおや、どうしたの~ずいぶん大きな声で泣いてるねえ~?」
とびっくり顔で見に来てくださって、
かくかくしかじか、まだ遊びたかったらしくて、と理由を説明すると、
「あらあら~まだ遊びたかったのか~ じゃあ、また明日、ブロックできるように
先生、用意しておくからね、大丈夫だよ~」
と。
ああ、園長先生にいやされる・・・♡
それでも「おんぶ~おんぶ~~~!!」と大泣きしていたチビ太。
なんかもう私は笑えてきちゃって、
チビ太自身も何で泣いているのかもうわけわからないのだろうな~
と思うと、何やらそれも可笑しくて。
「おうちでもよくこうやって泣いてるの~?」
と園長先生にたずねられ、
「思い通りにならないと大声で泣きますけど、今日はいつもより長いですね~
ここまで長いこと泣くんだから、根性があるなあと思って。
見ていてなんだか可笑しくて
本人は必死なんだから笑っちゃわるいんでしょうけど~」
と笑いながら答えたら、
「あらまあ~」と園長先生も笑っていました。
そうこう園長先生と話している間にチビ太は私の背中によじのぼり、
自分でおんぶ体勢に。
それを見て園長先生も大笑いしていました。
帰りながら、末っ子だしついチビ太に甘いのかな~?なんて思いながらも、
でも、やっぱり、子ども時代に立派に泣ける子は大人になってから粘り強い人間になるような気がして。
それがいいか悪いかなんて、正解は私にはわからないけれど、
少なくとも私は「泣きたい気持ちに正直な子であってほしい」と
自分の子にもよその子にも思うのです。
これは、さすがに4人育てなければそうは思えなかっただろうと思うので、
(長男がまだ小さかった時代に地団太泣きされるとホントに辟易した・・・)
やっぱり4人の子どもたちに私も育ててもらったということでしょうね。
何を隠そう、娘の学校行きたくない泣きに比べたら、
園児の時代の、まだ抱っこでどうにかなるサイズの地団太なんてぜんぜんへっちゃらです。
ランドセルを道にかなぐり捨てて、フェンスにしがみついた時の小学校一年生のパワーはすごいですからねー。
つまり、娘の盛大な泣きで免疫つけてもらった私は、
ちょっとやそっとの長泣きくらいじゃ、びっくりしないです。
どんと来い、長泣きっ子!!
子どもは泣いて大きくなるんだ。