イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

犬と暮らせば

保育園勤務から疲れて帰ってきても、

三度の飯より散歩が好きな大五郎が

「くぅんくぅん、ほわぉわぉ~~~~(散歩行きたいよ~~~)」

と啼いていると、

そうかそうか、よしよし待っててね、という気持ちになります。

どうやらこの子は家の人がいない留守中もたびたびさびしがって啼いているらしいです。

留守中に旗当番の旗を玄関まで届けにきてくれた近所のママ友が言っていました。

夜間はもう啼かないのですがねえ。

シェルターでは写真で見る限り長屋のようにスペースが区切ってあり、

お隣さんがたくさんいて、常にまわりに犬がいる状況だったのでしょうから、

やっぱり人(犬?)恋しいのかもしれません。

 

パートから帰宅して洗濯物を取り込もうと思い窓を開けたら

「え!散歩?」という顔で大五郎が窓のところまでやってきました。

「まだまだ、洗濯物入れてからだよ」

と言うと、”まだ”という言葉がわかるらしく

残念そうな顔をしていました。

今までは、窓のところまで来るなんてなかったなあ。うれしいなあ!

 

自分ひとりで60分も散歩をしろと言われたら、

飽きてしまって途中で帰りたくもなるでしょうが、

犬がいるといつの間にか歩けてしまいます。

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田んぼや畑ばかりの道をずっと歩いていると、

不思議と頭がからっぽになります。

まるで、足の裏から地面に雑念が放電されていくようです。

大五郎が草むらの匂いをかいでいるのを見て、

何の匂いがするんだろうな~と想像したり

オシッコをしたあとに後ろ足で地面を蹴るのを器用だな~と思って眺めたり、

のんびりとただただ、目の前を道を一人と一匹でてくてくと歩いていきます。

ちなみに、首輪とリードが二つなのは、

この子は野良出身なために、一度放れたら二度と戻ってこない、

という理由からだそうです。

そのため、2つついていればどちらかが離れてしまっても、

どっちかはついているだろう、ということで

保険の意味で、シェルターの犬はみんなこうしているようです。

 

犬の世話は大変だから犬は飼わない、

死なれたとき悲しすぎるから犬は飼わない、

飼育にお金がかかるから犬は飼わない、

ずっと自分にそう思ってきました。

それは父ちゃんもまったくの同意見だったので犬を飼わないできたのですが、

こうして実際飼ってみると、

いきものの世話をしている時間は人間にとって必要な時間であり、

心の余裕であり、

いきものがくれるあたたかみを分けてもらっているのだな、

と感じます。

大五郎が家に来てくれたばかりの先週は、

ほんとうに小屋から出てもこないし、

うちに来たことで大五郎自身がストレスを感じてはいないかと心配で

どうしてあげるのがいちばんいいのかの試行錯誤で私も色々と考えることが多かったのですが、

10日を過ぎて、大五郎の表情やしぐさもバリエーションが増え、安心しています。