イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

映画『南極料理人』

ご飯とお風呂早く終わったし、

映画観た~い!と子どもたちにリクエストされ、

土曜夜は『南極料理人』を見ました。

 

海上保安官の調理担当をしていた主人公の堺雅人が、

突然に南極へ異動することになって、

南極のドーム基地で8人の隊員たちのために食事を作る話です。

共同生活する8人の隊員たちですが、

南極に来ている理由はそれぞれ違っていて、

いろんな任務のために来ているんですが、

何しろ寒いし、男ばかりでむさくるしいし・・・

というわけで、

唯一の楽しみは三度の飯、という物語。

隊員一人ひとりのゆる~い悲喜こもごもを描いた、

地味だけど、なんだか笑っちゃって、ちょっとホロリとする映画です。

あらすじに派手なところは一切ありません(笑)。

かもめ食堂』的な要素が随所にあり、

ストーリー展開はすごく地味だけど、

とにかく料理がものすごくおいしそう。

わが家は夕飯を食べてすぐに観たのに、

「うわ~あのおにぎりうまそう」

「エビフライでっかい!!」

とみんなが垂涎。

 

物語の中で、気象観測のために来ている隊員が、

他の隊員から「すっごいオーロラ出ましたよ!!」との知らせを受けても、

あまりにおいしそうなラーメンを目前に、

ラーメンどんぶりから離れられなかったシーンがあって家族で笑いました。

たしかにね~ あんなに寒い異国の地で、

ラーメン出てきたら、日本人なら誰しも感涙するに違いない。

しかも、夜な夜な夜食にラーメン食べていたヤツがいて、

ラーメンのストックが底を尽きちゃって、

どうしてもみんながラーメンが食べたいとのことで主人公ががんばってラーメン打つんですけどね。

数カ月ぶりのラーメンに、隊員たちが無言で、むしゃぶりついてラーメンすするんですよ。

おいしそうなラーメン、ラーメン、ラーメン・・・・

と思ったらどうしてもラーメン食べたくなり、

わが家も日曜日の昼にラーメン作って家族と食べましたよ(笑)。

 

極夜で一日中太陽がのぼらない夏至(南半球だから日本と季節が反対なんですね)のときに、

みんながウツみたいになっちゃって、

1分740円もかかる遠距離電話にすがってみたり、

ケンカしたり、

まあ、次から次へと地味にいろいろあって・・・・

彼女に電話でふられた若い隊員が、

猛吹雪の屋外に飛び出して、

「もうここで死んでやるーーーーーー!!!」

と叫ぶ場面があって、

なんか、笑っちゃいけないけど笑えました。

あんな、閉そく感の強い場所で共同生活というのは、

けっこうつらいものがありそうです。 

 

長男は

「こないだの、”俺はまだ本気出してないだけ”のほうがずっとおもしろかったな~」

と言ってましたが、

まあ、たしかにあっちの映画のほうが笑えたけど、

南極という非日常の中にありながら、

そこの暮らしはだいぶぼんやりのんびりとしていて、

「人間の”暮らし”は、ほんと、食べて生きることなんだねえ」

と私は観ていてしみじみ。

 

かもめ食堂』が好きな人は、

ぜひごらんあれ。

派手さは皆無ですが、市井のしあわせについてじわじわと感ずるところがあると思います。