イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

好きなことなら、がんばれる

昨日、中3の姪と久しぶりに会いました。

風邪をひいて、学校を休んでひとりで家にいるというので、

ちょっと話し相手になってきました。

 

風邪をひいてはいるものの、

熱はもう昨日のうちにさがったとのことで

テーブルの上には電子辞書と英語の過去問。

体調悪い時くらい、勉強しなくてもいいのにねえ~。

 

 

姪は、まだ志望校を決めかねて悩んでいる、と話してくれました。

親の行かせたいと思っている高校と、

通っている塾の塾長のアドバイスとで差があり、迷っているとのこと。

親は、地元の公立進学校をすすめているようで、

家からも自転車で10分ほどで近いし、

何より、大学進学率100%なので、

後々も心配ない、ということのよう。

塾長は、さらに上の進学校が狙える実力があるからと、

もっとレベルの高い高校をすすめているようです。

なぜ上の学校をすすめるのかというと、

進学校でしっかり勉強して有名大学に入れれば、就職は引く手あまただ」

という理由だとのこと。

この時代にまだそんなこと言っているのか・・・・

塾長、いったい何歳なんだろう(笑)

姪には言いませんでしたが、正直なところあきれました。

そんな、幻想みたいなこと言ってる大人がいるから、

子どもはみんな骨抜きにされちゃうんだよ。

 

そんでもって学校の先生はなんて言ってるの?

とたずねると、

「親とよく相談して決めてください」

としか言わないとのこと。

え!! そんなもんなの?と私がびっくり。

私たちのときは、親の出る幕はあまりなく、

担任の先生がいろいろ親身になって相談に乗ってくれ、

あなたならここの学校のカラーが合っているんじゃないの?とか、

あなたの学力ならここだと少し心配だからこっちがいいんじゃないの?などと、

けっこう言ってくれたものです。

そう話したら、

「そういうのは全然ない」

とのこと。

いや~びっくり。

こんなこと言ったら叱られるかもしれませんが、

万が一、受験に失敗した場合に責任が取れないから、

親からの追求をさけるため、

先生もいろいろ言えない時代になっているのかもしれないな~

と感じました。

 

姪の話を聞いていても、

親が、とか塾長が、ということだったので、

あなた自身はどうしたいの?何に興味があるの?

とたずねてみると、

 

「前まではとくにない、と思っていたんだけど、

 助産師さんっていい仕事だな~って思っているんだよね

 あとは保育の仕事もいいなーって思ったり」

と意外な答えが返ってきました。

ほお~!素敵じゃないか♪

夏に会ったときは、

「とくにない。お金が稼げれば、いいかな・・・」

と言っていたので、助産師と言ったのはすごく意外でした。

 つづけて姪はこう言いました。

「でもさ、親は大学出た後、公務員になれって言うんだよね。

 会社つぶれないし、土日も休みだから、って」

そんであなたはそれ言われてどう思ったの?

「ぜったいならない!」

と小さく叫んでいました(笑)

 

 

本人が、このごろ心が動いている高校は、

普通科と家庭総合学科がある公立高校だそうで、

家庭総合学科は昔で言う家政科とのこと。

普通科はめちゃくちゃ難易度が高いようですが、

家政科は難易度がさがり、

親がすすめている地元の進学校よりも少し入りやすいとのことでした。

当然ながら授業で家庭科が多く、

縫い物をやったり、

保育実習があったり、

調理実習があったり。

それ、楽しそうだねえ~~と私が言ったら、

姪も目をきらきらさせて、

「やっぱそう思う?!」

と。

「ちなみに、ソフトテニス部も強くて、けっこう有名なんだよ~。

 中学で、もうちょっとのとこで結果出せなかったから、

 テニスもやりたいって思ってて。

 親が行けって言ってる高校は、勉強ばっかやらせてて、

 部活あんまり盛んじゃないんだよね。

 テニスも、硬式しかなくて。」

ついこないだまでソフトテニス部の部長だった姪は、

そんなふうに話してくれました。

テニス、そんなに好きだったんだ~♪いいなあ、青春!!

 

「でもね、塾長は、早くから専門的な学科に進むと、

 進学できる大学と就職先が狭まるから、

 家政科なんかやめて、普通科に行くのがいいって言うんだよね」

と言うではありませんか。

「それから、そこの学校は家から遠いしって親は言うんだよね」

大人たちよ~。なんで、子どもの意思を尊重しないのかな~。

というか、本人に決めさせるという選択肢が、まわりの大人にないのか!!

私はちょっと憤りを感じつつ話を聞きました。

 

学校が遠いのはたしかにちょっと大変かもね。

朝も早いし、帰りも遅い。

部活なんかやったら、尚更かもね。

まあさ、まわりの大人は、いろいろ言うかもしれないけど、

好きなことならがんばれるよね。

たとえば、早起きがつらいかもしれないけど、

テニスが好きだったらどうにかがんばれるかもしれない。

面白い授業がある日だったら、

今日もがんばって学校行くか~

っていう気持ちにもなるよね。

よく考えて、自分でここだ!と思ったら、そこがいいんじゃないかと思うよ。

自分で決めた高校なら、

遠くても、3年間がんばろう、

そう思えるとおもうよ。

ーーーそう私が言ったら、

姪は嬉しそうな顔をしていました。

 

話を聞いていて、姪の気持ちに気が付きました。

姪は、親に、「私を信頼して!そして応援して!私の話をきいて!!」と思っているのだな、と。

弁のたつ大人に囲まれると、

子どもはどんどん意見を言わない子になってしまうんだろうな~

と感じました。

 

自分はどんなことがしたいのか。

なにがすきで、なにに興味があるのか。

それを自分で感じとれるのはとても大切なことで、

そのためにならがんばれる、

そのためにならつらいことも乗り越えられる、

誰かに評価されるためにじゃなく”がんばれる”ことが、

本当は大切なんだと思うよ、

好きなことを、思いっきりやっていいんだよ!

と伝えました。

 

 

叔母さんはあなたの味方である!!

と最大限伝えてきました。

彼女自身が、ベストな選択ができることを願っています。