イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

どん底からの回復力

長男、先週ここにも書いたとおり土曜日は選抜大会、

のはずでしたが・・・・

前日夕方に突然連絡あり、感染症関連で棄権決定。

ほんとうに、こればかりは仕方がない。誰もわるくない。

さらに翌日がただの土曜日ならよかったものの、

この日は1年生のスキー合宿がらみで日程変更の通常登校。

もう、本人のがっかりはピーク。

学校公欠、選抜行ける、で有頂天だったのがどん底に。

 

朝、もう行きたくない気持ちがMAXで、

どうにかこうにかギリギリまで寝ていて、

やっと起きてきたけど、半分まで着替えたところでメンタル崩壊。

居間で泣き出した。

遅刻してもいいから行きなよ、弁当もできてるよ

(土曜日の通常登校なので弁当)

と声をかけるも、一度出てしまった涙は止まらないらしく、

上は半袖体操着、下はパンツ一丁、靴下半分はいたままでガスファンヒーターのまえで五体投地で泣く。

まあ、気持ちはわかる。痛いほどわかる。

目前の灯し火を消されると人間はどうしたってこうなるよね。

でもなあ・・・あんた、今日行ければ皆勤賞なんですけど・・・

こんなところで皆勤賞逃すとは。もったいない。。。

 

登校時刻を10分くらい過ぎたところで、テニス部顧問のA先生が心配して私に電話をかけてくださいました。

「本人、メンタル崩壊で・・・」

と話すと先生は、

「ああやっぱりそうでしたか・・・私が中学生でもそうなります・・・」と言ってくださいました。

長男に電話を代わると、長男は電話口で先生に

「もう、部活も勉強も疲れました・・・めっちゃ上げられて落とされたからもう無理・・・」と言いながら嗚咽をこらえきれずまた泣き出しました。

先生と数分話したあと、また私のところに受話器が戻ってきて、

先生は、

「Kの気持ちは痛いほどわかるので、今日一日何もせずにぼーっとして、

それで明日また元気になってくれたらいいと思うので。

そういう休みも必要ですよ。今日は欠席でも大丈夫ですから。

学校でもいつもほんとによく頑張ってますしね」と。

こうやって、気持ちを汲んでくれる先生のいるありがたさ。

母ちゃんほんとに救われます。

「長い人生の中で見たら、本人にとって今日はどん底の日だけど、

過ぎてみたらそういうこともあったよな〜、ってなるんですよね」

「こういう経験を積んで、人の気持ちのわかる人間になってくれればじゅうぶんですよ」

とお互いに話しました。

これは大人になってみなけりゃ言えないセリフですね。

 

 

母ちゃんは思っていました。

一生に一度の甲子園出場で、コロナで出場辞退したチームなんかもあったり、

ましてや、一生に一度の試験の日に受験できないとかね、

そういう不運も、人生にはある。

それよりさらに、怪我や事故、病気などで思うように日々が送れなくなることだってあるわけで。

それを考えたら、ローカル大会の一つに出られなくなったくらいでは、どうってことない。

これが最後の大会じゃあるまいし、自分が健康体なんだからなんでもできます。

ただし、渦中の人にこのセリフは言えないものです。

心の嵐がおさまってから、やっと自分がこのことに気がつく、それしかないんですよね。

 

*****

翌日(つまり今日)は別の大会で団体戦が控えていて、

一日で立ち直る必要がありました。

欠員がらみで長男が一番手。

一番手がコケてる場合じゃない、と思いつつも、メンタル崩壊中でどうなる?

・・・ただしここは下手な励ましは逆効果、そっとしておくのも薬のうちよ、

と思いほうっておきました。

すると、夜になって長男は自分から

「明日、何時出発?」と。

えらい! 見事立ち直りました。

 

 

人間、底を知ればつよくなる。

そうやって、心をしなやかにしていくのだよ。

割れた破片を拾い集めて、また作り直す、

生きてるってその繰り返しだよね。