イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

六か、七か。

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写真。

穴の数を数えてください。

全部で8、ですね。

一番上の穴は、息を入れるところなんで、

ここは除いて数えるとこの笛の穴は、7ということになります。

これ、実は私が買って届いたものではなく、いただきもの。

いきさつはこうです。

 

お囃子で、笛を吹いているSSさんというおじさまがいるのですが、

その人の家に、父ちゃんはここ数日連続で庭仕事に行っておりまして、

お茶休憩の時間に、笛のことをたずねてくれたんだそうです。

そうしたらSSさんが「笛は六穴だ。七穴は、静かな曲やるときに使うんだ。」

と答えてくれたとのこと。

笛には、六穴と七穴の種類があり、

さらに”調子”といって、音程の種類がいくつもあり、長さが一寸ずつくらい違うので音色の高さが違うのですが、

これは、ここの地域では「六本調子」と「七本調子」が使われているとのこと。

その情報をもとに、さっそくその日の晩に「六穴・七本調子」を注文した私。

 

そして翌日、また仕事に行ったときにお茶の時間に

「うちの息子、笛買ってくれってうるさくて、うちの嫁さんが根負けして、

 昨日注文してたんスよ。今晩届くらしいです。」

と父ちゃんが言うとSSさん、不意に何か思ったらしく、

「あれ?!」

と言ったあと自分の笛を取りに行き、良く見ると

穴は七つ!

そう。SSさん、間違えていたんですね。

買うべきは、六穴ではなく、七穴だったのです・・・・。

「ほんとごめん、奥さんに謝っといて。

 この笛さ、今はもう吹いてないやつで、ほかにも俺3本持ってるから

 お詫びに、Kくん(長男)にやるよ」

というわけで、冒頭の写真の笛がうちにやってきました。

 

いやはや六穴のどーすんべ。

封を切る前なら、返品もできるかもと思って確認したのですが、

「不良品以外の返品はお断りします」とすでに前置きが。笛だからかな。

ああ・・・・。5,800円もしたんですけど・・・・。

ところが、これまた話が面白いほうに展開。

SSさんが

「俺のほかにお囃子で笛やってるNSくんいるだろ、

 あの人、笛に穴開ける機械持ってんだ。

 俺さ、前に開けてもらったことあるんだよ。頼んでみて」

と。

NSさんは職業は高校の理科の先生なんですけど、笛の演奏がめっちゃ上手で、

なんと、竹から自分で笛を作ったりもするそう。

以前、SSさんが笛職人の方から六穴の笛をもらって、ひとつ穴が足りないなあと思っていたら、NSさんが開けてくれたんだそうです。

善は急げ、NSさんに電話をかけ事情を話し、

穴をあけてもらえないかとお願いすると

「多分、できると思います。現物を見せてもらっていいですか?」

と。

やったー!

そんなわけで今日、NSさんのところに笛を持って行きます。

 

なんとも、六か七かの狂騒曲。

「SSさんが間違えなかったら、この笛はもらえなかったんでショ?

 俺とお母さんとで一本ずつになったから、ラッキーだね!」

と長男(笑)。

あんた、虫がいいねえ。

ちなみに、もらった笛に息を吹きいれてみたらほんと難しくて、

私も長男も何度も角度を変え、息の量も変え、音が出せました。

こんなに難しいものなんだなあ~。曲が吹ける人を尊敬。

しかも肺活量、だいぶ要ります。

二人でこれから練習します♪