イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

なぜ人類は二足歩行になったか?

放送大学の勉強を、いつもより着々とこなしております。

いつもは、間際になってひいひい言うのに(笑)

ちょっとは隙間時間使うのがうまくなってきたかな。

 

以前書いたとおり、今回は

「乳幼児・児童の臨床心理」

「総合人類学としてのヒト学」

上田秋成の文学」

をとっています。

それにプラスで、オンライン授業の「言語学

スクーリング授業、つまり実習での「書道」

この5科目です。

けっこう欲張りました。

 

最も期待していなかった

「総合人類学としてのヒト学」

が思いの他面白くて、ちょっとツボ。

考古学と生物学が一緒になったような科目で、

今まで、多少は疑問に思ってはいても、

あえて深く考えたことがなかったことについて

ぐいぐい突っ込んで説明してくれます。

”地球上にいる人類はすべてホモ・サピエンスなのになぜ人の見た目は多様なのか”

”ヒトは進化の途中でなぜ二足歩行になったか”

だなんて、ちょっと疑問に思いはしても、

あらためて調べてみようなんて、なかなか思いませんよね。

それに、

”人類は、気温50度の場所にも、気温マイナス40度の場所にも居住している

 この人たちは、遺伝子的に違いがあるのか”

などということも、

疑問に思いはしても、「ヒトってすげえよな」

でしばしば終わってしまうでしょう。

こういう事柄について、どんどん説明があり、面白い。

 

ちなみに、ヒトが二足歩行する理由についてはまだわかっていないそうで、

人類学の永遠のテーマなんだそうです。

ただし、4つくらい仮説があって、現在はそれが主流なのだとか。

1つめは、モノを抱えて移動するのに便利だから、という説。

2つめは、棒などを使うのに便利であったから、という説。つまり狩猟などですね。

3つめは、長距離を歩くのに、四足歩行より効率的であったからという説。

4つめが面白い。4つめ、贈り物をするときに、手渡しのほうが異性からウケが良かった、という説。

たしかに、四つ足だと地面に「ほら、やるよ」としか置けないけど、

二足歩行なら顔を見ながら手渡しできますねえ。

 

ほかにも、面白い記述がありました。

ワールドカップやオリンピックが、世界中いろんな国で開催されますが、

それぞれ、選手がふだん住んでいる地域はばらばらですよね。

たとえば日本の選手が、中近東の国でサッカーをするとしたら、

ちょっと不利な気がしますよね。

逆に、真夏の日本での来年のオリンピックは、北欧の選手にとったら最悪でしょう。

それに関して、こんな実験のことが書いてありました。

ヨーロッパとアフリカの人が、暑さに対して異なる耐性を持っているか、

ということを検討した1960年代の実験。

4時間、暑い場所で双方のグループに運動してもらい、

体内部の体温(深部体温=つまり内臓などですね)を計測するというもの。

暑さに対して慣れているアフリカ人のグループは、

深部体温の上昇は小さく、運動をやりとげられたそうです。

逆にヨーロッパ人のグループは深部体温が上昇しすぎて4時間の運動を続けられなかったと。

しかし。その後暑さに慣れるために10日間ほど暑い条件下でトレーニングしてもらい、

再び同じ実験をしたところ、4時間の運動をやりとげられたそうです。

 

スポーツにおいて、プレー環境に順化するために現地に早く入ってトレーニングを開始することで、

その環境的ハンディキャップはなくせるということの証明がこれだそうですよ。

ただ、1960年代は地球温暖化もまだまだマシだったでしょうから、

来年の真夏の東京オリンピックはホント最悪の条件下でしょう。

余談ですが、トライアスロン東京湾での水泳が予定されていたけど

大腸菌数が基準の何倍もあって泳げないことになった、

という記事を新聞で読みました。

東京湾なんて泳げるわけないじゃん!!!病気になるよ!

中国の大気汚染を笑えませんって。

 

話がそれましたが。人類学。

ポリネシアの人は人類の移動の歴史で、遠洋航海する必要があったために

体のエネルギーを倹約する遺伝子を持っているそうです。

そのため、食糧が多く得られる環境になったことで、

肥満気味になる、という特徴があるそうです。

たしかに、フィジーとか南の国のお父さんたちとか、なかなかにでっかい体をしてますよね。

過酷な環境化で、より生き残りやすい強い体であるために、

少ないエネルギーで生きようとする生命の力が、

生きやすい環境にあっては逆に作用しているという例だそうです。

 

この科目、教科書ノート持ち込み可な上

過去の平均点も高い。

100点目指して楽しもうっと!