学校行きたくない娘、再び。
発端がなんであったかは私にはまったく不明なのですが、
登校直前に、外で兄とケンカ。
それで、お互いに手も足も出たらしく、
やりあった末に兄のキックが決定打となって大泣きの娘。
家の中にいた私は、娘の大泣きでやっとケンカに気がついたのですが、
外へ出てみると、兄はすでに登校班の待ち合わせ場所へ(逃げた)。
んもう。
またこのパターンか。
娘の大泣き+行きたくない病。
ランドセルと、本人をつかんで、
無理やり登校。
ちょうど登校時間のピークだったので、
歩いてくる子たちに次々会います。
「どうしたの~?」
「なにしてんの~?」
と聞いてくるのは低学年の子。
ニヤニヤしながら、でも見ちゃわるいかなあ・・・と通り過ぎるのは、高学年の子。
田んぼでおたまじゃくし獲りしていたちゅーたんとチビ太も火消し町人のようにかけつけて、
ドロドロの虫取り網まで持って、
大泣きの娘を引っ張って、ぞろぞろ登校。
校門の前で、教頭先生に遭遇(笑)。
「あらあ~、今日はどうしたのかな~みんなで学校に来たんだね~!」
と教頭先生。
「あ、おはようございます~!
今日は出がけに兄妹げんかしたのが原因です~。
今学期2回目の登校拒否です~あはは~」
と私。
「そうかあ~~~~ケンカしたのか~~~」
笑いながら教頭先生。
校門の中に入っても、わあわあぎゃあぎゃあ言って全く泣きやまず、
全然歩かないので仕方なく抱えて行くんですが、
そうするとバタバタ暴れて私のすねに娘の足がバンバン当たってものすごく痛い。
さらに、私の顔をパンチしたり、引っ掻いたりと、
書いていて枚挙にいとまがありません。
当たり前だけど騒ぎがすごいので何十人もの子どもたちの視線に囲まれ、
みんな「え~、どうしたんだ~?」と。
そりゃそうだよね。
ドロドロの虫取り網+長靴泥だらけの弟2人+大泣きの1年生が、
母ちゃんに引っ張られて登校。
何事か、と誰もが思うでしょう。
娘のクラスには先生が2名いて、
担任の先生のほかに、ベテランの優しい先生が、丁寧なケアの必要な子のサポートでついています。
T先生というのですが、T先生は去年まで3年間、長男のクラスでもサブ担任をしてくださっていました。
考えてみれば毎年代わってしまう担任の先生より付き合いが長くて濃いともいえます。
私は教頭先生と同じくらいそのT先生が大好きなんですが、
T先生がちょうど外に出ていて、
私と娘が葛藤している姿を見つけて、走ってきてくれました。
「あ~先生おはようございます~~!! T先生~強力な助っ人~!」
「あら~**子ちゃん!泣きながらよくがんばってここまで来たね!えらい~~!!」
と開口一番娘をほめて、抱きしめてくれました。
理由を聞く前に、ほめてハグ!!!
すごい~~~先生やっぱ器がでかい!!
私は心の中で感動。
先生の持っている深いラブに、思わずウルっときそうになりました。
「先生、今朝出がけに兄ときょうだいげんかして、兄に蹴られたのが痛いから行きたくないって泣いているんですよ」
と説明。
「あららそうなの~ 痛いのは嫌だよねえ、
先生、お兄ちゃんによく言っておくからね!!
さ、じゃあひとまず学校の中に入ろうか」
と促されて、
「娘ちゃんが落ち着くまでお母さんもどうぞ中に入ってください~」
とニコニコしながら言われたら断れなくて、
私まで保健室に通されてしまい、
弟たちは大喜びで保健室まで走って行ってしまい、保健室のソファーで無邪気にゴロゴロ。
その間、娘の泣く勢いは衰えず。
T先生は水を茶碗に1杯持ってきてくれ、
「**子ちゃん、学校のおいしいお水だよ~ 泣いたからのどがかわいたでしょ~」
と。
いつも思うのですが、
学校の先生って、器のでかさというのがピンチの時の対応でほんとうにわかってしまうんだな、ということ。
これはなにも学校の先生に限ったことではなく、
おそらくどの人でもそうかもしれませんよね。
先生方だって朝は忙しいに決まっていますから、
「ああ、イレギュラーなバタバタで困ったな」
と思っていることでしょう。
でもT先生は、”**子ちゃんの気持ちは今どんなかしら”と色々考えて下さっている。
そのことが次々と伝わってきて、心から感謝を感じました。
少し娘が落ち着いたところで担任の先生とT先生がバトンタッチ。
「帰る!」と一点張りの娘に担任の先生も、
「**ちゃんが来ないと、教室のみんなが心配するよ」
とか
保健の先生は
「蹴られたところはどこかな?冷やしてみようか」
など娘の機嫌をうかがうばかり。
これはもう、私が一緒の場に居る限りはやっぱり娘も諦めがつかなくてごね続けるに決まっている、と思ったので
「先生、すみませんが、弟たちを保育園にも送っていかないといけないので、私たち退散しますね。じゃ、**子、給食食べたら帰ってきていいから、ひとまず給食だけ食べてきてね~」
と、一回だけギューっとハグして、あとは保健室の先生に無理やり渡して、
即座に撤収。
職員室に、お騒がせ致しました、と頭を下げて、
弟2名は「またね~~~」「さよなら~~」
と教務主任の先生にゴキゲンで手を振りながら帰宅。
はあ、なんだかなあ~。弟たちのこのお気楽さ。
先生方には申し訳ないながらも、
帰りながら私は考えていました。
娘のこの癇癪は、たしかにハタ迷惑ではあるけれど、
娘にとっては大事な主張なんですよね。
自分の感情を爆発させる、
思っていることを全身全霊で主張する。
これは、やっぱり本人にとって必要なんですよ。
これだけ泣いて、これだけ主張できるのは、すごいことだと思います。
親バカでそう思うんじゃなく、
やっぱり、泣ける根性がある子はぜったいに伸びるだろう、と私には確信があります。
その証拠に、娘の粘り強さは天下一品だし、
負けず嫌いレベルは特賞ものです。
”よその子”と”比べ”たら「変わって」いて、
「ちょっとみんなと違う」かもしれないし、
誰がみていようとみんなの前であんなに泣くなんて「困った子」かもしれない。
「7歳なのに聞きわけがない」と言われるかもしれない。
でも私は、娘のあの癇癪は個性であって、
娘にとってはなくてはならないバクハツで、
一見して短所ではあるけど、
総合的に見ると、長所であると思っています。
先生の前で、あんなにバクハツできる子はいないよな~。
普通は恥ずかしくなってやめるもの。
やっぱり根性があると思う。
娘よ、「普通」になるな。そのままでオッケーだ!!!