「のだめカンタービレ」フィーバーがすっかり自分の中で下火にはなったものの、
ピアノってやっぱいいよね~
トロイメライ弾けるようになりたいわ~という気持ちがあった私。
古本屋で、ふと楽譜のコーナーをのぞいてみたら、
『トロイメライ』の収録された古い楽譜をなんと100円で発見!
買うしかない。私に買われるのを待っていたとしか思えない!
私、子どもの頃ピアノを習っていました。
自宅の目の前がピアノ教室で、
近所の子はみんな習っていました。
4歳年上の姉が先に始めたので、父が奮発して本物のピアノを買ってくれました。
時代はバブル。
単身赴任でほとんど留守だった父は、
”娘のためならピアノくらい!”と買ってくれたのでしょうね~。
ボロボロの家に、みょうに立派なピアノ。
姉が弾いてるのを見て、
「やりたいやりたーい!!!」
と3歳の私は騒いだそうです。
そんなにやりたいなら・・・と見かねた母が、ピアノの先生のところへ連れて行き、
この子もいいでしょうか?と頼んでみたところ、
「3歳はまだ言葉のやりとりが難しいので・・・来年になったらにしましょうか」
と断られてしまったとのこと。
4月うまれの私は、4歳になって晴れてピアノを習いだしました。
それから12歳まで続けましたが、練習嫌いがあだになり、
上達の兆しも頭打ちとなり、
ほめられることより、きっちり指導されることのほうが多くなってから
すっかり気持ちが冷めてやめてしまいました。
(ほめて伸びる性格は今でも相変わらず。)
時は流れ高校卒業後すぐ、短大の幼児教育科に入学したとき、思いがけず毎週ピアノの授業があって、
ヒステリックなおばちゃん教師に何度も何度も指使いをやり直しさせられウンザリ。
ピアノのほかにも納得いかない出来事が多く、
学校生活そのものに嫌気がさして、短大そのものを1年の夏休みには辞めてしまいました。
大人になり、ピアノなんざない環境でずっと暮らしていました。
練習が嫌いなだけであって、
決してピアノそのものが嫌いなわけではありませんでした。
むしろ音楽は大好きで、楽器はどれも好き。
こないだ、長男がリコーダーを持って帰ってきたので、
小学校の校歌を吹いてやろうと試みたら、見事に吹けました(笑)
(もちろん尊敬された。いい気分だ!)
中途半端でやめたからこそ、ピアノには何かわだかまっていた気持ちもあり、
今回、『トロイメライ』の楽譜にバッタリで会ったことで、
本気で向き合ってみようという気持ちが出てきました。
ここで会ったが百年目。やってやろうじゃないか。
さっそくピアノの蓋をあけ、音符を追って弾いてみようと試みるも、
楽譜が一発で読めなくなっていることに自分で気付き愕然。
「・・・・投げ出さずに弾いてみせる!」
と意気込みも高らかに
数え数えしながら、すべての音に音階を明記。
弾き始めて気が付きました。
・・・・この曲、指使いの指定が非常に細かい。
おのれシューマン!!
なんの因果か。
一番苦手だった「指使い」を研究するハメになるなんて(笑)
「くあ~~~~!楽譜通りの音が出てるんだからいいじゃねえかーーーー!!」
と小さく心で叫ぶこと多数回。
でも、ここでやめたらもとのもくあみです。
落ち着け・・・・36歳。
突然にピアノの練習を始めた母ちゃんを見て子どもたちは興味津々。
当然、邪魔しにきます。
ピアノってやたらに横に長いですから、
ちゅーたんとチビ太は椅子を持ってきて高い音やら低い音のとこやら、
母ちゃんが中央あたりを行ったり来たりで左右の鍵盤を侵食してこないのをいいことに、いたずらしまくりです。
くあっ。集中だ。
気が済んだチビどもが散って行ったあと、
娘がやってきて、おもむろに弾き始めました。
「みーれど、れ、み、み、みー・・・・
あれ、次なんだっけ?」
ですって。
あらま、ピアニカ効果で弾けるのか!
すごいじゃないの。
「れれれー、みーそっそ~だよ」
お手本がわりに弾いてあげるとうれしそう。
そうかー。これが弾ける喜びなんだよね。
たどたどしく、メリーさんのひつじを弾く娘に合わせて伴奏をつけてあげたら、
見たことないような嬉しそうな顔をしてくれました。
あ~。思い出した。
子どもの頃私も、先生が伴奏してくれる場面が時々あって、
すっごく嬉しかったんです。
まるで自分がすっごくうまくなったような気持ちがして、とっても楽しかった。
私がいっしょうけんめいトロイメライに挑戦するわきで、
娘はいちばん高い鍵盤をつかって「めーりさんのひ・つ・じ~」を練習中。
好きで弾くピアノと、
にっくきピアノ(笑)。
さて、何カ月で名曲が完成するやら。