イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

長男の忘れもの、そして教頭先生。

昨朝、書道の筆を筆巻きごと忘れた長男。

私は忘れものは届けない主義ですが、

じつはその前の日の夕方に宿題と夕飯どっちが先かをめぐって長男とちょっとした親子げんかをしたので、

(テレビだらだら見ていて宿題が終わらなくて夕飯の時間に食い込んだので、夕飯を先にしたいから宿題仕舞ってと言ったら長男がすっごい怒ったので、私も怒った・・・)

なんとなく罪滅ぼし的な気分で、

忘れものを届けてあげようと。

まだ保育園に行くまで時間があって、

さらにまだ小学生が登校中なのが遠目に見えていたので

園児二人にお願いすることにしました。

「これは、大事な忍者の巻き物です。

 門の前にたぶん、教頭先生か校長先生がいるから、

 しっかり渡してくるように!!」

と演技がかって手渡すと、

「はい!」

「はい!!」

と二人とも敬礼して出かけていきました。

門の前に、教頭先生が立っていて、

無事に渡せたとのこと。

 

夕方、学校から帰宅した長男と、帰宅したチビたち二人が会ったので、

「おや、あんちゃん。なにか言うことないかい」

と言ったら

「あ!ありがとうございました!!」

と園児に頭を下げておりました(笑)。

長男が言うには、教頭先生はクラスにあまり人のいない時を見計らって、

しかも誰にも気が付かれないように、

そおっと長男に筆巻きを手渡して、パッと去ってってくれたそうです。

 

ほんとにねえ。

いつも思うのです。

「忘れものしないようにね」

とか、小言の一つもあっていいような場面なのに。

優しいなあ~。ほんと教頭先生のやさしさにホロリとします。

忘れものをしないよう全員への戒めとして、

みんなの前で大々的に渡したっていいのです。

そういう教育方法だって、実際あるわけで・・・。

でも、教頭先生はいつも、迷いなく「やさしさ」「親切」のほうを選ぶ。

子どもの心を、そっと見守る姿勢を崩さない。

 

今回、忘れものを届けていちばん勉強になったのは、

実は私だったのかも、と思わされた出来事でした。