イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

精密検査

本を大量に持って精密検査に行ってきました。

何しに行ったんじゃい(笑)

 

小児科ではときどき行っていた総合病院ですが、

自分で行くのは10年ぶり以上。

小児科の場所はわかるけど、今回は乳腺外科のため「外科」でとのこと。

 

待合室で『新聞記者 司馬遼太郎』を読んで待っていると、

イスラム系の患者さんが割といることに気がつく。

どうも、日本語が通じないらしく、

外科の窓口でちょっとまごまご。

お、こりゃおいらの出番か?

へたうまな英語で通訳に行ってあげようかしらんと思ったら

若い女性の看護師さんが、

これまたへたうまな英語を喋れたので事なきを得ました。

日本人も、英語くらいしゃべれる時代になってきたね。いいことだ。

 

1時間ほどで診察室によばれ、

「これから、マンモグラフィーというレントゲン検査と、エコー検査をします。

 乳腺専門医の大学病院からの女性医師に検査結果を診てもらうことになりますので、

 木曜午後のみなんです。次の予約を入れておきますね・・・・」

とお医者さんが予約を確認しながら

「あー・・・ずいぶん先になりますねえ」

とつぶやく。

「ああ、いいですよ。忘れたころでも。」

と私。総合病院なんて、3カ月くらい待つでしょ。

お医者さんは私の顔を見つめながら子どもでもあやすように

「5月末のほうに予約を入れましたがちょっと先になるので心穏やかに・・・、

 あの、あまり気に病まずに次の診療をお待ちくださいね」

と(笑)。

なかにはきっと、眠れないくらい気にする人もいるんでしょうね。

私としては「5月末には予約が取れるなんて、早いじゃないの」と思いながら場所移動。

 

マンモグラフィーというのは、

ご存知、乳を挟んでとるレントゲンです。

初体験だよ。機械を見るのも初めて。

まるで社会科見学。

ありがたいことに技師さんは女性です。

上半身素っ裸になり、

機械の前に丁寧にセットされる私。

乳は透明の板と、鉄の板(レントゲンをそれ以上通さない板ですね)の間に挟まれ、

さらに機械操作によってぐいぐいとのばされていきます。

おーい、これじゃ”のし餅”だよ。

「痛くてがまんできなかったら言ってくださいね」

と技師さん。

ま、確かに少々は痛いけど、4人の子どもに約10年間吸いつくされ、

だいぶのびた風船みたいになっているためにあまり問題ない(笑)。

これが、若いころだったらさぞかし皮膚がつれて痛かったことでしょう。

痛くないですか?と2回目の確認をされたので

「子ども産むのと比べたらたいていの痛みは問題ないですよ~。気にせずに~」

とのんびり言ったら技師さんが

「え!!私はまだ産んだことがないので・・・」と言っていました。

ちなみに私の母は過去にこのマンモの撮影でほんとに痛くて涙がちょちょぎれたらしいです。

左右タテ方向とヨコ方向で2枚撮り、計4回のし餅になりマンモ撮影修了。

 

そのあと同じ技師さんがエコー検査をしてくれました。

市の検査結果によれば右の一カ所に、

「境界不明瞭 6mm」という何かがあるらしい。

ベッドに横になりながら私はこれから料理される魚の気分になってきて、

「ああ、万が一のときは乳のひとつくらいくれてやらあ。もう役目も終わってるシロモンだし。」

などと胸のうちでつぶやきました。

技師さんは一生懸命エコーを当ててくれ、

指摘されてない箇所も左右じっくりと検査してくれました。

しかし目を皿のようにして検査してくれているものの、

技師さんの様子からするとどうやら

「お目当てのものは見えない」

という感じらしい。

技師さんは内線で先輩技師さんを呼び、私には

「ダブルでチェックしますね。別の技師も来ます」

と言いました。

おお。二人でみてくれるならありがたいね。精密検査というだけある。

先輩技師さんは男性で、技師じゃなくお医者さんのようないでたちで、

失礼しますね、と私に声をかけたあと一生懸命エコーでみてくれ、

「これかなあ・・・う~ん」

「見えないですよね」

「そうだねえ これだとしたら・・・」

「ええ、Vだと思うんですよね」

「そうだねえ・・・・」

というやりとり。

エコーの画面が技師さんに良く見えるように部屋が薄暗いので、

ベッドに横になっている私はだんだん眠くなってきてしまい、

うとうと。

はあ。こんなに緊張感のない患者もいねえってやつかね。

と思いながら、

方耳で聞く技師さん二人のやり取りはまるで子守唄。

 

体感時間としておよそ10分以上も二人で一生懸命、

食い入るように画面を見つめてくれていましたが、

どうやら指摘の箇所にはアヤシイものはないらしく

「ないですねえ~」

という言葉が頻発。

私も可笑しくなってきて

「あの~、お目当てのものはなかったって感じなんですかね?」

と思いきって質問。

「う~ん、二人で見たんですけど、

 あるとしたら、太い血管ではないかと思うんです」

と。

「まあ、マンモグラフィーの結果もあるので、

 詳しくは、診察の医師からお聞きください」

とのことでした。

 

あ~さっぱりした!

会計も済んで、さあ、快気祝い(病気じゃないじゃん)に回転寿司でも一人で行っちゃおう!!

と思って時計と見やると時刻はなんと1時。

うお~~~今日は家庭訪問で子どもら1:50下校だよ!!

隠れて寿司くってる場合じゃないね、と急いで帰宅。

 

それにしても、

「だめならだめなとき考えよう。乳くらいくれてやらあ」

と思える自分に笑いがこみあげた精密検査でした。