京都に住んでいたときに、
大覚寺の山から時々、托鉢僧が下りて来て、
お布施をもらいに回ることがありました。
お経も唱えているけど、
「おー」と低い声を出しているのが特徴的で、
長男当時2~3歳は「おー」の坊さんが苦手でありました。
托鉢僧の「おー」は5,6人の集団でやってきます。
もちろん、頭に傘だかカゴだかかぶったあの装束です。
集団の成人男子がそのいでたちで「おー」と低い声を連続して出すのは、
けっこうビビります。
京都に引っ越して初めて見た時は、かなりびっくりしました。
昨晩不意に思い出し、
「おーの坊さん覚えてる?」
と長男と父さんに聞いたら
「覚えてる。」とのこと。
昼寝しないとき、ひどいぐずぐずの時、
当時、私はよく長男に
「”おー”がくるよ!!」
と脅したものでした。
今思うとダメな育児方法ですが(笑)
で、見たことないという下3人のために、
父さんがそれを真似して
「おー!」
とだいぶ大げさに子どもたちに近づいたところ、
下3人はなんと大泣き!
一番泣いたのは娘で、そのあと相当ビビリモードになってしまい、
トイレにも行けない始末。
怖さのストライクだったようです。
父さんも「やりすぎた、ごめんごめん」
と何度も謝っておりました。
おーの坊さんはお布施をくれる家のことは覚えているようで、
くれる家の前では頼んでもないのにお経を読んで粘っていましたね。
そうすると家の人も出て来て、椀の中にお金を入れていました。
うちは信仰心も薄く、一度も扉を開けたことがなかったので、
粘られたこともありませんでしたが(笑)。
松尾大社の節分祭で、長男はリアル装束の鬼に会い、
腰を抜かしたこともありましたっけ。
それからは「おー」にプラスして「松尾の山の鬼」
も怖いものリストでした。
こうして考えてみると、茨城に暮らしている場合、あんまり子どもがコワイと思うものに出会っていない気がします。
下の子3人は、こういう怖いものリストを持っていないので。
それだけ、京都は文化が濃厚ということなんでしょうかね。