私は、成人して自分の意思で葬儀に参列するようになってから、
極力、香典返しをもらわないようにしています。
これについては賛否両論あるかもしれませんが、私はずっとそうです。
香典返しをもらわないようにするにはどうするの?
とまだ自分が実家に住んでいる頃、父に聞いたら
「新生活運動の趣旨により香典返しは辞退いたします、と左上に書けばいいんだよ
それで、2千円包めばいい。」
と教えてくれました。
新生活、という言葉になじみがなかったので驚きました。
「新生活」と言えば、成人や進学、結婚などで新しいスタートを切るっていう言葉のイメージが強いですよね。
その話は、15年以上前のこと。
それから私は、「新生活運動の・・・」と長ったらしく書くのが気になり、今は
「香典返しは辞退いたします」
とだけ書いています。
今年になって地域で葬儀が続いているので不祝儀袋がなくなって、
香典袋を買いに行ったのです。
たまたま出先で埼玉のお店で買おうと思ったのですが(うちは橋を渡るとすぐ埼玉)、
なんと、不祝儀袋にすでに「新生活運動の・・・・」
と左上に印刷されているものが売っているではありませんか!!
この事実にびっくり仰天。
茨城では見かけたことは一度もありません。
埼玉はみんなそうなの?!と驚いたので、
調べてみようという気になりグーグルで色々見てみたところ、
埼玉県入間市、栃木県足利市、それに群馬県でさかんだということがわかりました。
自治体によっては、香典返し不要のシールまで配布しているところがあるらしい!
情報を要約すると、戦後の貧しかった時代に起こった運動で、
葬儀が華美であると、葬儀を出すほうも参列するほうも苦だったために、
葬儀の簡素化・質素化をはかるために始まったのだということでした。
ほ~。そんな古い歴史があるのか!
それで、北関東では割と根付いたようですが、
他地域では根付かなかったらしい、とあくまでネット上の情報ですが、
そういうことのようです。
埼玉は南関東ですが、埼玉もそれが主流なんでしょうかね?
ちなみに、茨城は県民性として見栄っ張りなのか、農村地域が多いためか
葬儀は華美なパターンがまだ多いように思います。
実感として言うには、茨城県では新生活うんぬんの活動は、まったく浸透していないでしょう。
香典返しをもらわない人のほうが稀です。
私は、たとえ将来に自分の親の葬式を出したとしても香典は誰からももらわないかわりに
香典返しも用意したくないと考えているので
(まあ、いざそのときには姉の意見もあるだろうから、私の一存ではできないことでもありますが)
葬儀はごく質素に近しい家族だけでできたらいいと思っています。
亡くなって忙しいときに、香典返しの内容まで決めるのなんて、いやですよ私は。
それだったらゆっくり別れを惜しみたいです。
先日、夫の母が亡くなりましたが、ほんとうに純粋な家族葬で、
祭壇もいっさいなくシンプルな棺だけで写真すらありませんでしたが、
それでも病院からの搬送そのほか斎場までの搬送など
全部済ませてみたら30万円ほどかかったとのことでした。
最後は葬儀屋とは別で納骨するお寺でお坊さんにおがんでもらって納骨までしたら別料金だったというのですから、
やはり葬儀はお金がかかるものなんですね。
香典事情、みなさまの地域ではいかがでしょうか?