イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

筆耕 その2

寝ている間や、ばあちゃんが子守りしてくれている間にせっせと内職。

もちろん土日はできるわけがないので、

この3連休は諦め。

100枚を過ぎたところで、ちょうど手も腱鞘炎ぎみに悲鳴を上げたので、

いい休憩です。

 

手が慣れてきたせいで1時間あれば30枚程度仕上げられるようになりました。

2分で1枚?!

それってすごいな。

 

さて、私にも苦手な文字があります。

「弘」という文字です。

すそ広がりの三角形になる文字ですが、

非常~~にバランスが取りづらい!

弘さんが出てくるたびに、

「んもう、ヒロシったって「洋」とか、「浩」とかあるじゃん!!」

と思ってしまう私(笑)

 

そして、昔漢字の「壽」。

書いたことないよ!!!

何度も練習したのに本番失敗。

そんなこともあるだろうと想定してくれていた棟梁が

「20~30枚、多めに入れてあっからよお」

と言ってくださってたので、

遠慮なくボツに。

気持ちを整えるため、日を置いて書くことにしました。

 

さて、さらに私が苦手な漢字がありました。

「高橋」という姓です。

横長になる四角が多すぎて、

どんどん横広がりになってしまい不格好に。

幸い、高橋姓はほとんどいない地域なので、救われました。

 

 

不思議なもんで、

やりだした当初はノッてくるまで2、3枚書かないとだめでしたが、

70枚越えたあたりで気持ちと筆がピタッ!とかみ合うようになり、

「ここ、こうしたいんだよ」

と”氣”を出すと、手がちゃーんとうごいてくれて

狙ったところに、狙った表現ができるようになりました。

さらに、休憩をはさんでも机の前に座れば暖気なしですぐトップノットに。

これが職人の仕事だなあ~むふふふ と自分にほくそ笑む私(笑)

つまり、たのしくてしょ~がない状態です。

ま、苦手な文字が出てくると少々はつらいのですが、

そんなときこそ心を平らにし、

「わたしらしさは必要ない。素直に、より美しくかければいいのだよ。

 おじちゃん先生から教えてもらった、キホンを思い出して」

と深呼吸するのであります。

 

おじちゃん先生、あの世からきっと、力を貸してくれているに違いありません。

もし生きていたら・・・・

この内職しているって言ったら、喜んだくれただろうなあ~。