イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

ウソ

先日。

夜になって長男が突然泣き出しました。

ほんとうに突然だったのでびっくり。

どーしたの?!!

と声をかけたら抱きついてきました。

 

「・・・・・あのねっ、おかーさんっ、

 オレ、うそついちゃったんだよ・・・・・・」

???

「誰に?」

「Sくん・・・・・」

 

Sくんは、毎日いっしょに遊んでいる近所のお友達です。

登下校も毎日いっしょ、クラスもいっしょ。

 

「あらまあ。どんな嘘ついちゃったの?」

「・・・・・・チョコレートあげる、って、うそついちゃったの」

そう一息に言い終わると、うえ~~~~んと盛大にまた泣いてしまいました。

 

あれまー。

どんないきさつかは知らないけれど、

なんか成り行きで、勢いで言っちゃったんだねえ。

泣きじゃくる長男に、

「あのさ、ほんとにチョコあげれば嘘にならないんじゃない?

 明日遊ぶ時に、チョコあげたら?」

と抱っこしながら声をかけたら

「おかーさん何言ってんだよ!!うちにチョコレートなんかあるわけないじゃん!!!!」

 

そーだ長男の言うとおり、

うちにはチョコというのものがありません(笑)

まだ小さい妹と弟にチョコは早いので、

チョコは長男だけの”特別”なんであります。

 

さてはて、泣きじゃくる長男をヨシヨシとなだめ、

こまったなあ、

そんじゃ明日、チョコ買ってくるべか~?

なんて心の中で思ういつになく甘い母。

勢いでついてしまった嘘を心の中にしまいきれなくなって、

夜まで黙っていたけどあふれて出てきちゃったんだねえ。

なんていじらしいんでしょう。

その内容が、チョコだなんて・・・・!!なんてカワイイんだ(笑)

と長男を抱っこしてやりながらほっこりしていたら、

やり取りを聞いていた父ちゃんが

「おう、大人もな、なんでかわかんないけどウソついちゃうこともあるもんだ。

 男なんてそんなのの連続だよ。

 女もウソつきだしなあ。おれ、だまされたこといっぱいあるよ」

・・・・・・父ちゃん。

 

夜寝る前になって、長男に話しました。

「ウソつくと苦しいって気持ちがわかってよかったんだよ。

 泥棒なんかしちゃった日にゃあ、

 もう、苦しくって苦しくって、夜も寝られないさ。

 お店でさ、たとえば誰も見ていないと思って、

 ポケットにアメちゃん入れて来ちゃったとするでしょ、

 そしたらさ、

 なんだか食べることもできないし、

 おかーさんにも見せられないし、

 しまっておいてもずっとずっとずーーーーーっと気になって、

 もう、どうしていいかわかんなくなるよ。

 ウソも泥棒も、”ダメだからやらない”ってだけじゃなくて、

 自分が苦しいから、しないようにねー。」

 

私は、ブルーナの『うさこちゃんとキャラメル』を思い出しながら、

長男にそう話しました。

長男はちゃんと話を聞いて、しっかりうなづいてくれました。

子どもとの暮らしって、毎日が100%だなとしみじみ思った出来事でした。