イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

選挙に行こう!!から思い出したこと

「選挙に行こう!!」の記事が思いのほか反響があり、

こういう、意見の分かれるネタをブログに書く自体、

実際はけっこうな気をつかうので、

驚きと同時に嬉しい気持ちにもなりました。

 

と同時に、選挙の記憶をたどってみました。

選挙に行こう、などと堂々と言っている私も、

実は、二十歳のとき人生最初に届いた投票権をムダにしたことを思い出しました。

実家を出て一人暮らしをしていた二十歳の私。

人生で一番粋がっていて、

一番、とっ散らかしていて、

一番、いろいろなことに憤っていた日々。

優等生だった学生時代を経ていわゆる遅く来た反抗期で、

そりゃ、夜中に改造バイクでブンブンいわすわけでも、

派手な恰好して夜の街で遊んでみるわけでもなかったけれど、

「自立します」

なんつって宣言して家を出て、

私なりに、自分探しの旅のど真ん中だった二十歳のフリーター時代。

家賃を払った日はパンの耳しか食べられない、というような貧乏生活で、

両手に余る寂しさと、ムダに大きい自尊心と、

自分がどこへ向かうのかという不安と焦り。

二十歳と言えば友人はみんな大学生で、

親の仕送りで遊んで暮らしている子もいたし、

まだまだモラトリアムの世代。

省みてなんで私はこんな身を粉にして働いているのに、

携帯料金は学割じゃないし、

税金だって国保だって納めて、

この違いはなんだ?!!

こんな世の中に誰がしたんだ!!

その憤りから、

「えらいやつなんて信用できない!政治家なんて大っ嫌いだ!」

という気持ちに・・・・その結果、

「投票なんか行ってたまるか!」

という、

”関心なんか投げ捨ててやる!”、などという大威張りな考えに至ったのです。

届いた投票権の郵便を「コノヤロー!」と破り捨て、

清々していたのですよ。

書いていて恥ずかしい限りですが。。。

きちんと意思表示するのが正しかったはずなのに、

当時の私は気が付けなかったのですね。

 

その後、実家にまた戻ったあとの選挙の記憶は薄く、

おそらく、親について一緒に行ったような思いなのですが、

そのあと、よ~く記憶に残っている選挙があります。

それは、サムライくんが二十歳で初めて受け取った投票権の郵便。

当時、私もサムライくんも農大で寮暮らししていたので、

寮に暮らしていた全員が、

農大に住所があり、二十歳以上の人には投票権もそこに届いたのです。

衆議院選挙だった記憶があります。

 

「選挙? よくわかんねえなあ」

と言うサムライくんに

「行くことに意義があるんだよ!」

と袖を引っ張って投票所に連れて行き、

人生最初の一票を投じさせた私(笑)

(自分は、二十歳の最初の一票を破り捨てたというのに!)

 

その夜、寮の大画面テレビで、友達がバラエティーなんかを点けているのをながめながら

選挙速報がテレビの細い枠で示されているのを

「ちきしょう、なんでおれたちが入れた政党が伸びないんだ!!」と二人でながめた思い出。

 

そうなんです、そこなんですよね。

農大の先生が、授業中に何気なく言った言葉が、記憶に残っています。

「選挙ってのは、行かないと興味わかないんだよなー。

 一票入れると、(自分が)入れた人が受かったかどうかぐらいは、気になるもんだ。」

今思うと、この一言は偉大だったなと思います。

いつもたばこふかしていて、頭もボサボサで元気がなく、

出世も興味なんてなく、ぼんやりしていた(ように見えた)あの先生。

Y先生は、ことごとく真実だったなあ~と振り返れるのは、

私がその年齢に近づいてきているからでしょうか。

 

きっかけはなんでもいい。

行ってみて、投じてみて、気が付くことがいっぱいあると思います。

まずは一票。

選挙、行こうぜ!