イバラキ農村風呂

ゆっくりしてけ~

絵本『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』

半年くらい前に「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」という絵本の取り扱いが、

利用している生協であり、

とても気になっていたのですがその時は買わずにおりました。

そんでもって、また取り扱いがあり、

”とてもすばらしい内容です!”との読者の声があって、

そーか、やっぱり読んでみたい、と思って購入しました。

 

今朝、家族が起きてくる前にひとりでひっそりと読んでいて、

とても感動しました・・・。

 

大統領と名のつく人が、ここまでバッサリと現実を見据えて、

しかも、とても大きな舞台でこの内容のスピーチをしたこと。

勇気あるな、すごいな・・・かっこいいな、と。

すごく胸を打たれたのに、語彙の少ない自分からは

あまりたいした言葉が感想として引き出せないのがもどかしいです。

とにかく、興味があれば読んでみてください。

とはいえ、子どもは高学年くらいにならないとわからない内容かもしれません。

 

ウルグアイという小さな国で暮らすこの大統領、

日本も同じくらい小さいでありましょう。

この大統領のような思考に、どうして日本がならないのか!

この人が日本のトップであったら、

どれほどまでに日本の技術が活かされ、

それによって、どのくらい人々の暮らしが豊かになって、

世界にもどんどん、日本のすばらしいところが活かされるであろうに・・・

と思いました。

 

お金に振り回されて、命をおろそかにしてはいけない、

お金なんかより命がとても大事だ、とこの大統領は繰り返し言っています。

まさに、私も夫にいつも

「目先の一万円にとらわれるような働き方をしていると、一生、一万円に振り回されるよ。」

と常々言っています。

生きる意味は、”お金”にはないからです。

 

 

最近、私のおなかはとても大きくなりました。

たいてい、平日の日中は二男を連れて歩いているため

「二人目のお子さん?」と、外出先でおばちゃんに話しかけられたりします。

いえいえ、この子は3人目で・・・と二男を紹介(?)し、

次は4人目がうまれるんですよーと答えると、

みなさん目を丸くして

「あらまー!!!」と驚かれます。

 

保育園の送迎で会う、娘の同級生の子のおばあちゃんに先日、

「ほんとうにえらいね、大変なのにね、たくさん産んで、育ててほんとうにえらい!」

というなんともうれしい言葉をかけてもらい、胸がいっぱいになりました。

 

正直、世の中もどうなるかわからないのに、

4人の子を育て、

お金だってたくさんあるわけじゃないのに、

どーやって家族全員食べさせる?

というめちゃくちゃ基本的なことも含め、

どんな楽天的な私だって心配がゼロということではありません。

だいたい、私という人間が親をやっているという時点で、

自分自身ではだいぶ疑問があるのですよ。

私は自分のことはとっても好きだけど、

親としての自分はほんとにまだまだ発展途上で、

まだまだ、まったく修行が足りないと自覚がありますから・・・。

 

子どもが多くなれば、一人ひとりにかけてやる手間も時間も減るし、

産まれた赤ちゃんの世話に関しては心配がなくても(さすがに赤ちゃんの扱いは夫婦で慣れた 笑)、

やっぱり上のきょうだいに関しての心配は尽きません。

私の手に負えるのか?

ささいなことでイライラしちゃうような小さい器では、

これから4人、育てられない!

もっとおおらかにならなきゃ・・・などなど反省点は山積みです。

 

でも、いろんな人が、通りすがりのおばちゃんたちも含め、

みんながやさしい言葉をかけてくれたおかげで、

”ものすごく大変なのが目に見えているけれど4人の子を育てる”

ということに関して少しずつ

「なんとかなるさ! なんとかなるから来てくれたんだよな!」

と素直に思えるようになりました。

 

 

話があっちこっちしましたが、

「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」は、

そんな気持ちを後押ししてくれる本でした。

世の中がどうあっても、

人間の、根源的な幸せはかわらない、

それをまもっていくために、”発展”はある、

大統領からのメッセージに、心が満たされる思いがしました。

 

生きづらい世の中ではあっても、

子どもがたくましく育って、幸せを感じられる人間になれるよう寄り添うのが、

大人の役目だな、と思った今朝でした。